神経切除術

神経縮小術

顕微鏡下で痙縮の経路となる神経を切除する手術です。神経ブロックより精密に行えますが、神経再生などで痙縮の再発が報告されており、術後のリハや装具療法が必要です。

選択的脊髄後根遮断術

脳性麻痺のうち痙性両麻痺に適応が限られ、治療効果が良い年代も3歳〜10歳と幅の狭い治療ですが、欧米では適応のある児には第一選択になっています。痙縮の原因となる反射の経路を脊髄に入る直前で遮断して痙縮を軽減する治療です。脊髄に感覚が入る後根を細分し、一本ずつを電気刺激し、異常な反応が出る脊髄後根細糸を切断し痙縮の経路を遮断します。全体の4〜5割の細糸を切断します。手技的に下肢症状にしか適応がなく、術後に運動発達を再獲得するためのリハビリテーションが必要です。異常な反射経路を遮断することで痙縮を軽減する不可逆的な治療ですが、術後のリスクや経済的な負担が少なく、適切な後療法が行われると効果も期待できる治療です。